記事内に広告を含みます

退職して留学した方が再就職を成功させるためのコツ

学生時代に交換留学を経験する人、海外の大学に進学する人、社会人を経験してから退職して留学する人など、留学するタイミングは、人それぞれだと思います。

私が5年間勤務した銀行を退職して、初めてイギリスに留学したときのクラスメイトの年齢は、下は18歳から上は40歳代と幅広い年齢層だったことを覚えています。

私は留学するために、一旦日本での仕事を辞めたのですが、正直「留学すること」自体にテンションが上がってしまい、帰国後のプランについては「まあ、何とかなるでしょう。でも英語を使って接客する仕事に就きたいなあ」くらいの考えでいました。

しかし、ある程度のキャリアを自国で積みながら留学に来ているクラスメイトと話していると
「キャリアアップの条件として“ビジネスレベル英語”が必須だから」
「世界を駆けまわるようなファッションの仕事に就きたいから、英語を1年勉強したらその後は2年間ロンドンでファッションのスクールに通う」
「国際ジャーナリストを目指している」
など、聞いている側の私にもその人の留学後のキャリア像が浮かぶくらい、具体的な目標とプランのあるクラスメイトが多くいたことに驚きながらも、
「社会人辞めて留学してきているんだから、将来のプランは具体的じゃないとね!」
と教えられました。

今日は「留学後の就職活動」は、「留学前からすでに始まっている」といことを踏まえて、留学を考えている社会人の方や、留学することが決まっている社会人の方の参考になるよう、私の経験や日本人留学生の実際の就職活動の様子などをご紹介していきます。
▼他にも見ておきたい社会人が留学を成功させるコツについて▼
社会人が留学を成功させるためのコツとは?

退職して留学する時に考えたい留学後のこと

留学後に日本に帰って落ち着いてから、仕事を見つけて、履歴書、レジュメ、カバーレターの用意をする就職活動の進め方に反対はしませんが、「効率のよい留学後の就職活動か?」と尋ねられたら、私は「NO」と答えます。
実は、「留学後の就職プランは留学前に明確にしておく」ことで、留学中も希望職種や資格取得などに対してのアンテナを常に張り巡らされた状態が作られると思います。

留学後の就職活動のために、留学前、留学中に明確にするべきことの例としては、

  • いつ帰国する(日本で開催される国際派就職イベント、キャリアフェアにタイミングよく参加できるか。)
  • 現在の英語レベルの把握(留学から帰ってきた直後に再度TOEICを受験する等して、留学によってどれくらいのスコアアップができたのか把握する。)
  • 留学中の目標(私が留学したときは、IELTS受験クラスをとって試験対策をしてイギリスで受験しました。)
  • 留学中に自分が就きたいと思う職種の方の話を聞く機会があれば、積極的に話を聞いて、よい人間関係を構築しておく(現場の人に仕事のことを聞くチャンス、就活のアドバイスをもらえるかも知れないため。)
  • 「留学後に仕事を探そう」と、日本に帰国してから仕事が決まるまでの間にアルバイトをするのか。(英語を忘れないような環境に身をおくことが大事。)

という事例を、アメリカ留学中の日本人学生の就職に対する行動を見ていて感じています。

「留学後の就職活動において後悔しないため」にも、留学中にやっておくとよいことは
・履歴書、レジュメ(英語版)を作成しておき、留学中に経験したこと、感じたことなどをアップデートして、最終的な履歴書、レジュメが留学の集大成と言えるような深い内容にできるようにする
私の知っている日本人学生さんは、最初に作成した履歴書は誰でも経験したような内容で面白味がなかったのですが、アップデートを繰り返し、就職先に提出した履歴書は自分の留学中の実体験が盛り込まれた内容でオリジナリティが出て興味深くなっていました。
国際感覚を磨くためにも、「何で外国人はそんな風に考えるのか」ではなく「そういう考えかたもあるのか」という気持ちの持ちようでいることが、国際感覚を磨く上で大事なポイントになると思います。

退職して留学した後に再就職する時におすすめの仕事

では「留学後の就職先として、どんな職場、職種が向いているのか?」というお話ですが、やはり留学して英語を身につけてきたのであれば、「英語を使う仕事」をお勧めします。
大学で専門分野を専攻している方は、その道のプロフェッショナルとしてのお仕事になるかと思います。

私は留学後には希望していた「外資系ホテル」へ就職して、コンシェルジュとなり毎日外国人のお客様と話す機会がありました。
そこで強く感じたことは、
「英語力があるだけでは外資系企業で仕事は出来ない、何より英語を使ったコミュニケーション能力が求められる」
ということです。
外国人には外国人の考え方があります。
留学して日本人以外の人たちと触れ合うことで、国によって色々な物事の考え方や捉え方があるということを、自分自身が経験を持って知ることができることも留学の醍醐味だと思います。

いわゆる「国際感覚を養う」という点は留学を経験した人の大きなメリットになるのではないか、と経験上感じています。
この「国際感覚」と「英語力」を活かせるのが、やはり「外資系企業」です。
海外の支店と英語でやり取り、上司、同僚は外国人ということもあります。
そして海外出張がある仕事では、さらに自分のビジネスレベルを世界レベルに引き上げるチャンスにもなります。
ただし外資系企業で働くには

  • ビジネスレベルの英語が読める、話せる、書けること
  • 同僚、上司が外国人という職場であれば、環境に順応できること
  • 英語力だけでなく、英語での会話のやり取りの中に相手の意図を掴むようなコミュニケーション能力があること
  • 年功序列に囚われないで実力主義社会であることを理解できること

などの条件が必要になると思います。

留学後の就職活動の進め方

では「どのように留学後の就職活動をするか」となると、

  • indeedなどの求人情報のキーワードに「留学経験」「中途採用」「国際」などを入れてどのような求人があるか、希望する職種、企業が採用を行っているかをチェックして応募する。
  • 一旦、日本に帰国してから海外の企業に就職したいのであれば、その会社のホームページのCareerというカテゴリーで仕事を検索することは可能ですが、その国で仕事が出来るビザや労働許可があることが前提となる。
  • Career Forum、リクナビ、マイナビなどの国際派向けの就職イベント、ジョブフェアに参加する。

というような方法があげられます。

まとめ

留学後の就職活動において、時間を有効に使い、希望する職種に就くためには、留学前にしっかりと自分の留学後のキャリアプランを立てておくこと、そして留学中も常に就職についてはアンテナを張り巡らせておくことが何より大事なことです。また面接において「留学期間中のブランク」について、なぜ仕事を辞めてまで海外に行ったのか、留学で何を学び、今後どういう人生設計があるのかなどを面接官に伝えられるようにすることも大切です。

私が留学後に就職した外資系ホテルでは、中途採用者の80%が期間に関係なく、なんらかの形で留学を経験しているメンバーでした。
英語力はもちろんのこと、コミュニケーション能力が高い人、ユーモアのある人、話し合いになった際にはお互い自分の意見をしっかりと持っていて、それを相手に伝えることが出来る人など留学により色々なスキルを身につけた人たちと一緒に働いた経験は、私の人生の中でとても大事な思い出となっています。

ちなみに私は留学後に偶然見つけた新聞に希望する職種の求人が掲載されていて応募したところ、書類審査通過、一次面接通過、役員面接通過、採用と、スムーズに就職することができ、運がよかったと思っています。
中途採用であり即戦力として雇用された以上、大変なことも多々ありましたが、やはり自分の就きたい仕事に就けたということがモチベーションを保てるひとつのきっかけだったことは間違いないと感じています。

【関連記事はこちら】
留学後に現地で就職したいと思った時のポイント

社会人留学後の失敗しない日本での就職活動の準備って?履歴書の書き方や就職先の探し方は?