部屋干しの嫌な臭いや、生乾き臭っていやですよね。
前回の記事では、洗濯が終わったらすぐに干すのが大事という記事を書きました。
・どうしてすぐに干すといいの?
洗濯が済んですぐ干したら、次はいかに早く乾かすかということが大切になってきます。
部屋を見渡してみると、乾燥しそうな物がありました。
暖房です。
今回の記事では、夏の部屋干しに暖房を使って素早く乾かせるのかということについて書いてみたいと思います。
目次
夏の部屋干しに暖房を使うと早く乾かせるの?
夏の部屋干しに暖房を使うと早く洗濯物を乾かせるのでしょうか。
冬に暖房を使うと部屋の空気ってとても乾きますよね。
空気が乾燥してしまうため、加湿器を使うという方もいると思います。
暖房を使うことで空気が乾燥してしまうのであれば、夏に暖房を使っても洗濯物は乾く気がします。
夏の部屋干しに、暖房を使うと洗濯物をすぐに乾かすことができるのでしょうか。
暖房をつけると部屋が乾燥する理由は?
そもそも暖房を使うと空気が乾燥するのはなぜでしょうか。
暖房を使うと空気が乾燥するのは暖房が室内の空気を取り込んで、エアコン内で暖めて、室内にその空気を戻すからです。
空気を暖めると飽和水蒸気量[1]空気の中に入る水蒸気の量には限界があります。その限界の量のことを飽和水蒸気量といい、温度が上がると増加する性質があります。が増加します。
暖房内で空気が暖められることで、飽和水蒸気量が増加したのに対して、空気中の水蒸気はエアコンに取り込まれる前の空気と、エアコンに室内にもどった空気の間に、水蒸気量の差はありません。
あくまで暖房は空気を暖めるだけなので、水蒸気を取り除くことができません。
つまり、暖房を使うことで、飽和水蒸気量が増えるのに対して水蒸気量に変化がないため、湿度が下がるということになります。
これだけを見ると、夏の部屋干しに暖房を使うことは良さそうに見えます。
実際に暖房を使って部屋干しをするとどんなことが起こるのでしょうか。
部屋干しで洗濯物を早く乾かす方法は暖房がカギ?
それでは、夏の部屋干しで、暖房を使うと早く乾かせるのでしょうか。
洗濯物を乾かすのに暖房を使う弱点は、暖房を使っても除湿ができないということです。
先ほど、暖房を使うと飽和水蒸気量が増加し、水蒸気量に変化がないと書きました。
暖房を使うと空気が乾燥します。
空気が乾燥するので、水分は水蒸気になりやすくなります。
水分が水蒸気となって、空気中の水蒸気量が増えます。
その水蒸気が多くなった空気を暖房が取り入れあたためて室内にその空気を出すということが繰り返されます。
と、言うことは、暖房は水分をそのままで空気中にだすので、水蒸気量は減らず、どんどん増加していくということになってしまいます。
さらに、夏の部屋干しに暖房を使うには致命的な弱点が暖房にあります。
それは設定温度です。
暖房の設定温度は何度まで?
暖房は設定温度に近くなると、運転を弱めたり、時に運転が停止するということになります。
ちなみに暖房の設定温度の上限は何℃なのでしょうか。
30℃という暖房が多いのではないでしょうか。
何が言いたいのかというと、気温が設定温度を上回ってしまうとそもそも暖房が動かないということになります。
夏の気温はだいたい何℃くらいでしょうか。
真夏ともなれば、気温が30℃を超えるということは多いと思います。
またちょっと気温を上げたくらいで、そんなに空気が乾燥してしまうということもありません。
ということは、夏の部屋干しに暖房を使って洗濯物を乾かすのは難しいといえそうです。
温度設定がない石油ストーブであれば洗濯物は乾かせるの?
温度設定のない暖房器具といえば石油ストーブですよね。
暖房の代わりに石油ストーブを使えば洗濯物を乾かすことができるのでしょうか。
気温を上げる目的を考えると石油ストーブも暖房も同じ感じがします。
しかし、大きく違うのは、暖房が単に空気を暖めているのに対して、石油ストーブは燃焼を伴うということです。
モノが燃えると、二酸化炭素ができるというのは、誰もが知っていると思います。
灯油を燃やしたときに空気中に放出する気体がもう1つあります。
それは、水蒸気です。
モノが燃えると水蒸気を出すことになります。
閉めきった部屋で、石油ストーブを使えば、気温を上げることはできますが、部屋の中は洗濯物から出る水蒸気と灯油を燃焼させたときにできる水分で、もあっとしてしまうことになります。
電気ストーブ
石油ストーブが水蒸気をだすからダメなのであれば、電気ストーブだったらいいのでは?と思われる方もいるかもしれませんね。
考え方によっては温度設定のないエアコンみたいなモノにも見えますね。
電気ストーブも問題点はエアコンと同様に水蒸気の排出ができないことにあります。
石油ストーブよりは良さそうですが、空気中の水蒸気を減らすことができないため早く乾かすのは難しいでしょう。
また、ストーブを使って乾かすのは、火災の危険なども考慮しないといけないので、夏の部屋干しにはおすすめしません。
まとめ
今回の記事では、夏の部屋干しに暖房を使って素早く乾かせるのかということについて書いてみました。
暖房には気温を上げる機能しかなく、水蒸気を除去できる機能はありません。
そもそも、暖房の設定温度が30℃が上限なので、気温が30℃以上になると暖房は機能しません。
上げることのできる気温にも限界があるので、気温を上げるだけで洗濯物を乾かすのは難しいです。
そんなことを考えてみると、暖房は部屋干しにあまり向きそうにありませんね。
部屋干しにはエアコンやストーブなどの暖房器具ではなく除湿器がオススメですよ。
・部屋干し用の除湿機のおすすめは?合わせて使いたい扇風機も紹介♪
References
↑1 | 空気の中に入る水蒸気の量には限界があります。その限界の量のことを飽和水蒸気量といい、温度が上がると増加する性質があります。 |
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