こんにちは、初めまして。
私には中学一年生の娘がいます。
一人っ子です。
二学期の最初のほうに不登校の兆候が表れ、その後どうにか持ち直して登校してくれていましたが、三学期も三週間が過ぎる頃、とうとう「友だちにハブられた。もう学校に行かない! 行きたくない!」とベッドから出てこなくなりました。
不登校生活は現在一か月半になっています。
中学生の子供が不登校になった時に親はどんな対応をするのが正解?
対応の仕方、なんて言っても、私にも偉そうに語れることなんてないんです。
一度は持ち直した娘の再びの不登校宣言を聞いた時は、地獄に落とされたような気分になりました。
動揺し、混乱し、「大丈夫だから学校に行こう!」と泣きながら励ますことしかできませんでした。
不登校のお子さんをお持ちの他の皆さんも、初めはそうだったのではないかと思います。
誰だって、自分の子供が不登校になるなんて、考えもしないと思います。対処法? そんなものがあるなら正直私が教えて欲しいぐらいです。
ただ、娘が不登校になって、私にもひとつ学んだことがあります。
「娘はもう、1つの意思と人格を持つ、1人の人間なんだ」ということです。
何をそんな当たり前のことを、と思われるかもしれませんね。
けど、不登校になって混乱する親御さんには、その当然のことを、頭では理解しているのにどこかで受け入れきれない方が多いのではないかと思われます。
中学生は、小学生までとは違う生き物です。
小学校の頃は「学校には行かなきゃいけないんだよ」と言われれば「そういうもんなんだ」と素直に受け入れていたのでしょう。
ただ中学生になり、自分の意思、人格がはっきりと形成されるようになると「どうして学校に行かなくちゃいけないの?」「嫌なのに行く意味あるの?」と、大人並みに考え始めます。
中学生の「行きたくない」は、1つの人格が結論付けた決定事項です。
私は短大に進学して欲しいという親の希望に逆らって四年制大学への進学を決めました。
今娘が私に対してしていることは、それと全く同じことなのです。
朝起こし学校へ行こうと促す、遅刻でもいいからと励ます、無理矢理起こして着せ替え人形のように制服に着替えさせる、腕を引っ張って学校まで連れて行く…
最初に不登校になりかけた時はそんな対処をし、失敗したと思っています。
親が何を望んでも、どんな風に働きかけても、1つの人格が決めた強い意志は簡単には動かせない。
まずはそれをしっかり自分の身に沁み込ませることが、対応の第一歩だと私は感じました。
中学生の子供が不登校になる原因は親にあるの?
不登校のお子さんを持つ親御さんが一度は持つ疑問ですよね。
実は私も今、それを一番悩んでいるところです。
前述した通り、私の娘は二学期の頭に不登校の兆候が表れ、一度は乗り越えながらも結局三学期には完全な「不登校児」になってしまいました。
一度目の時は、完全に私に責任があると思っていました。
駄々下がりした成績に混乱して泣いたり、父親の暴言から守ってあげられなかったり、母親として失格だったと思っています。
でも二度目の不登校の理由は「友だちにハブられたから」。
こればっかりは、私ではどうすることもできません。
私は、親は「原因」なのではなくて「要因のひとつ」なのではないか、と思っています。
他の方の体験談などを読みますと、「不登校の原因はあるはずだから」というお話も聞けますし、「案外、不登校の子って、何で学校に行けないのか自分でも判ってない子が多いのよね」なんて語ってらっしゃる方もいます。
私の娘も「ハブった友だちに会いたくないから」と当初言っていたのですが、段々「人間が怖いから」「あの先生が嫌だから」「疲れるから」と、理由をいくつも重ねるようになりました。
それらひとつひとつは、「要因」であって「原因」ではありません。
子供にとって一番身近な大人は親です。
13年育ててみて、私はやっとそれを実感するようになりました。
そんな身近な存在の親が今までどう接してきたかが、不登校と無関係だとは思えません。
ただどんな接し方であったとしても、それは「数ある要因」の中のひとつであって、決して「直接的な原因」ではないと思うのです。
不登校のお子さんを持つ皆さんは、きっと「この子がこうなったのは自分のせいだ」と責めていることと思います。
ただ前章でもお話した通り、中学生はすでに「1つの人格と意思を持った一人の人間」です。
そんな人間が、たかだが「親」だけが原因で、「学校に行かない」なんて大胆な決断をすると思いますか?
中学生の不登校の子供と過ごすのがつらいと感じたときの対処法
簡単です。
逃げましょう。
子供と距離を取りましょう。
親子だからって、一緒にいるのが辛い相手と、無理に一緒にいる必要なんかありません。
実は私自身、軽い精神疾患を持っています。
娘の不登校という事実を受け入れられず、また、娘にイラついた主人の虐待発言にも耐えられず、とうとう通院している心療内科の主治医に「入院してください」と言われました。
「ご家族と距離を取るのが、今のあなたにとって一番の薬です」と。
結局入院には至りませんでしたが、私は現在、自宅から電車で二時間ほどの実家に戻って暮らしています。
娘は義父母宅に預け、主人は自分の家で一人暮らしをしています。娘には週に二、三回、義父母宅まで会いに行っています。
無責任な母親に感じるかもしれませんね。
けどもしあのまま不登校の娘と虐待発言を続ける主人の板挟みになっていたら、私は心を壊してしまっていたと思います。
友達に「こんな逃げるような真似をした自分が辛い」と泣きながら話を聞いてもらった時、こう言われました。
「逃げたんじゃないよ! 戦略的撤退だよ!」
その一言に、救われました。
戦略的撤退から約一か月。
私は今、「父親の虐待発言から娘を守り、彼女の不登校を享受する方法」を、前向きに考え始めています。
逃げるといっても、状況的に難しい方も多いと思います。
理想を言えば、信頼できる親戚に預けてしまうのが一番です。
ご実家が近いなら、週末だけ泊まりに行かせる、もしくは自分が行ってしまう、というのもアリかと思います。
どんな方法でもいい、とにかくお子さんと距離を取りましょう。
自信を持って戦略的撤退をしましょう。
まとめ
今回は不登校の子供を抱えることについて書いてみました。
子供が不登校になってしまうのは突然のことで、周りにいる大人が簡単にどうこうできることではありません。
もちろん、親であってもそうです。
お子さんも親御さんも、無理をせずに、時間がかかっても、少しずつでも、その時にできることからやっていくことが大切だと私は思います。