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高校入試で時間が足りない!解く順番と時間配分のどちらが重要?

高校受験で過去問などをしていると結構困るのが時間配分。
どうしても時間が足りないなんてことはありませんか?
社会や理科でどうしても時間が足りないという子はあまり見かけませんが、国語・数学・英語では時間が足りないという子が多くいると思います。
時間が足りないと焦ってしまったり、気づいたら試験時間が終わっていたりと残念な気持ちになることが多いですよね。
場合によっては問題の半分しかしてないなんて子もたまに見かけます。
入試本番ではそんなことにはなりたくないですよね。

今回の記事では時間配分について書いていきたいと思います。

高校入試で解く時間が足りないときは、時間配分よりも解く順番が大事?

高校入試を控えた子はたくさんの模試を受けることが多いと思います。
学校で受けることもあるでしょうし、学習塾で受けることもあると思います。
模試を受けているといつも時間が足りない科目やいつも時間が余ってしまう科目などいろいろありますよね。
今回は時間が足りない科目について考えていきます。

時間が足りないということを相談すると問題を解く順番が悪いと言われることがあると思います。
友達から言われることもありますし、先生から時には親御さんからということもあります。
解く順番は時間が足りないことを解消することができるのでしょうか。

今回は英語で時間が足りないAちゃんを例に考えてみましょう。

高校入試で解く順番を考えるメリットとは?

大問ごとの内容とAちゃんがかかってしまう時間を書き出してみました。

試験時間 55分
1 リスニング 10分
2 文法問題  15分
3 長文問題  20分
4 長文問題  20分
5 英作文   10分
合計    75分

試験時間55分に対して必要となる時間が75分です。
ということは単純に20分足りないということですね。
大問1から順番に解くと大問4の長文の途中で試験が終わってしまう計算になります。

こんな感じの子は結構多いと思いますが、ちょくちょく聞かれるのが時間が足りないから解く順番を変えたほうがいいの?ということです。
それではちょっと順番をいじってみましょう。
リスニングの順番はずらせないので長文を先に解き文法問題を後回しにしてみましょう。

1 リスニング 10分
3 長文問題  20分
4 長文問題  20分
5 英作文   10分
2 文法問題  15分
合計    75分

長文問題を先に解くとかかる時間の合計は75分ということになり、間に合いませんね。
当たり前なのですが、解く順番を変えてもかかる時間が減ることはありません。
問題を解く順番を変えることで時間が足りるようになることはないので注意が必要です。
問題を解く順番を変えると解くのに必要な時間が減ると思っている子がたまにいます。
真剣に解く順番について考えているんですね。
「時間が足りないのですが、どんな順番で解いたら間に合いますか?」と聞かれたこともあります。

解く順番を変えることで時間が間に合うようになることはありませんが、解く順番を変えることは意味があるのでしょうか?

最初の順番通り解いた場合は、長文問題の途中で試験時間が終わってしまい、英作文は全く手つかずという状態になります。
次に長文問題を先に解いた場合は、英作文の途中で終わってしまい、文法問題は全く手つかずという状態で終わってしまうことになります。
時間内に全部の問題を解くという目標であれば、解く順番を変えることは何の意味も持ちませんが、これに配点を考えるとちょっと意味が変わってきます。
大問ごとに配点をいれてみましょう。

1 リスニング 15点
2 文法問題  15点
3 長文問題  25点
4 長文問題  30点
5 英作文   15点
合計    100点
配点がこんな感じだったとしましょう。
解いた問題は全て正解で考えてみますね。

順番通り解いたときは大問4の長文問題の半分くらいまで解けそうなので15点取れたとすると合計点は70点ということになります。
一方で長文問題を先に解いた場合は英作文の半分くらいまで解けそうなので7点取れたとすると合計点は77点ということになります。
差が出ましたね!
配点が小さな大問に時間がかかっていて、配点が大きな大問に手を付けていない場合には問題を解く順番を変えることで得点は影響を受けやすいです。
高配点の大問まで手が回っていない時には問題を解く順番を変えることでよい結果になることがあります。

このやり方でちょっと怖いのは、時間が足りない状況で解く順番を決めた場合基本的に常に解かない問題があるということです。
その解かない問題が自身が受験する年度の問題が易しかったら…
解く時間もそんなにかからず得点することができたということになってしまいます。
そんな時に考えたいのは解く順番に加えて、大問ごとの時間配分です。

高校入試では時間配分を決めるべきか

時間が足りない科目の時間配分を決めるメリットは何でしょうか。
解く順番のみを考えた場合は解かないという問題が出ることがネックでした。

そこに時間配分という考え方を入れる1番のメリットは、解かないという問題がなくなるということです。
全く手を付けない大問がなくなるといった方が正確かもしれません。
解かない大問がないということは、解かないと決めた問題の難易度が例年に比べて易しいときには効果を発揮します。
問題点を挙げるならば、もともと時間が足りないので時間配分をしたときにその大問を解くのに十分な時間を配分できない問題がでてしまうことです。
そもそも入試問題を解くのに必要な時間が制限時間をオーバーしているので仕方がありません。

どんなことを考えても実力を上げる以外に解く時間を短くすることなんてできないのですから。
時間があるのであれば、まずは自身の実力を上げることをメインに考えてください。
時間が足りないと解く順番や時間配分など、小手先の手法に目がいきがちです。
しかし、解く順番や時間配分をいくら考えても偏差値が5上がる10上がるということは難しいです。

解く順番や時間配分を工夫するということが無駄という訳ではありません。
それらだけに、注力してはダメということです。
自分自身の実力を上げていく努力は怠らないようにしましょう。
実力がついてくれば解く順番や時間配分を考える意味が変わってきます。
得点をすることができないときは得点をあげるためにそれらを考えます。
でもしっかり実力がついてきたときに解く順番や時間配分を考えるのは高校入試で大きなミスをしないようにするためになります。
1回しかチャンスがない受験で大きな失敗をしないようにするためなんです。

解くのに時間がかかってしまい時間が足りない場合、受験まで日がないときは解く順番や時間配分を考えて得点を上げるのはありだと思います。
ただ、受験まで日があり模試で点を出したいというような場合は解く順番や時間配分に対して悩む時間があるなら自身の実力を向上させる努力をしたほうがメリットが大きいのではないでしょうか。
受験は受験日に何点取れるのかが勝負です。
受験までの残り日数と受験する高校のボーダーラインなどと相談しながら戦略を練りましょう。

まとめ

今回は入試問題の解く順番と時間配分について考えてみました。
基本的には自分の実力を向上させて時間が足りるように、また時間が余るようにしていくのが王道です。
早い時期からいろいろ考えずにまずはしっかり勉強していくことが大事。
解く順番や時間配分について考えることは悪いことではありませんがあまり長い時間考えないようにしましょう。

いろいろ考えたところではっきりとした答えがないので時間ばかりかかってしまいます。
基本、最も重要視すべきは自分自身の実力向上です。
これが1番の対策となるのではないでしょうか。