パーキンソン病を発症すると主に運動機能に障害が出てきます。
振戦や動作緩慢と言った症状が現れ日常生活に支障が出てきます。
自宅にいる場合であれば次の内服時間までジッと待つということもできますが、仕事をしているとそういうわけにはいきません。
少しずつ病気が進行していく中、生活するために仕事を継続しなければいけない人もいます。
今回はパーキンソン病を発症しても仕事を継続することはできるのか?について考えていきます。
パーキンソン病でも仕事の継続はできる?
まず、パーキンソン病の人に大切なことは生きがいを見つけることです。
例えばそれが絵を描くことや、歌うこと、ボランティア活動、もちろん仕事でも構いません。
仕事を継続する=生きがい、もしくは好きなことであるか。がポイントです。
なぜならパーキンソン病の人にとって大敵なのはストレスです。
パーキンソン病を発症する原因は未だ解明されていませんが、ストレスも大きく関与しているのではないかと言われています。
そのため、仕事を継続することによってストレスを感じるようであれば辞めた方が良いということになります。
好きなことをするということはドーパミンが分泌され、パーキンソン病の進行を遅らせることにつながります。
そこで仕事が好きで継続したいという思いがあるのなら可能な限り継続することをお勧めします。
しかし、ここで重要となってくるのがパーキンソン病に対する職場の理解です。
正直パーキンソン病はなかなか理解されにくい病気です。
そのため入職した時と今の病状の違いをしっかり説明し、できることとできないことを伝える必要があると思います。
実際に職場で配慮してもらうと働く上で助かるといった内容をいくつか挙げていきます。
①休憩時間
パーキンソン病は振戦やジスキネジアといった症状から普通の人より疲れやすく、オフといって動きにくい時間帯もあるため、決められた休憩時間の他に小休憩を入れる。
内服時間も人それぞれで違ってくるので内服時間に合わせて休憩時間を取るなどの調整。
②仕事内容や仕事量
病状が進行していくにつれできていたことができなくなるため、本人が希望したり、提案として部署異動などを検討。
仕事量もオンとオフでかなりの差が出てくるためオフ時の仕事量の調整。
③勤務時間
パーキンソン病はできるだけ生活リズムを壊さない方が良いため、早出や遅出の免除。
薬の副作用などで強い眠気がある場合は勤務時間の調整。
などです。
もちろん一般的なパーキンソン病の症状をトータルして考えたものなのでパーキンソン病の人が継続して仕事をしたいと言ってきた場合でも、上記の全てに配慮しなければならないというわけではありません。
同じパーキンソン病でも症状は様々なのでその人に合った配慮が必要になってきます。
私自身、若年性パーキンソン病と診断されもうすぐ5年、体の異変を感じ始めてからは7年になります。
パーキンソン病になっても仕事はできますが、今までと同じ仕事を継続してできるかといえば、『できる』とは言えません。
仕事の種類にもよりますが、仕事以前に出勤するだけでいっぱいいっぱいな日もあります。
そうなると必然的に周りの助けが必要となってきます。
それがその日だけなら良いとしても、恐らくその日だけではありません。
好きな仕事で本人が生き生きできるのであればできる限り継続して欲しいと思います。
継続するために重要なのは職場の理解と先ほど書きましたが、もう一つ重要なことがあります。
それは自分自身も努力をすることです。
パーキンソン病の治療は薬物療法から始まります。
決められた量を決められた時間に内服するのはもちろん、人によっては満腹時だと薬が効きにくかったりするため空腹時に内服すると言いたような工夫を行うことを心がけてみてくださいね。
まとめ
冒頭でも触れましたがパーキンソン病は運動機能に障害が出てくる病気です。
それは仕方のないことではありますが、仕方ないで終わるのではなく運動機能を維持するためにウオーキングや水泳、ストレッチなど日頃から行うことも大切です。
好きな仕事であれば誰でも継続していきたいと思います。
少しでも長く仕事ができるように日頃から努力していきたいですね。
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