解って何のことか分かりますか?
この質問をすれば大抵の子からは答え!と返ってきます。
しかし、この質問が方程式の解って何?と聞くと少し話が変わってきます。
今回の記事では方程式の解が何なのかについて書いてみたいと思います。
方程式の解とは?意味の説明はできる?
方程式の解とは何なんでしょうか。
数学が苦手な子に聞くと固まってしまうことが多いです。
また、方程式の解は\(x=○\)?かな?みたいな答えが返ってくることもあります。
方程式の解は\(x=○\)が方程式の解なのでしょうか。
例題を使って考えてみます。
ア\(x+3=5\)
イ\(-2x+1=-3\)
ウ\(-x-1=-2x\)
エ\(3x-2=x+4\)
アからみていきますね。
この問題をみると、方程式を解いてしまう子がとても多いです。
特に方程式の計算を習った後であれば、ほとんどの子が計算してしまうのではないでしょうか。
アの場合だと、
\(x+3=5\)
\(x=5-3\)
\(x=2\)
といった感じで計算してしまう感じです。
もちろんこれで解が\(x=2\)と分かったので、アは答えではないということが分かります。
ちなみにこの問題は方程式の解が、\(x=3\)であるものがどれかということを聞いています。
計算しなさいとは言っていません。
もちろん計算してはダメとは言われていないので、計算してもいいのですが、わざわざ\(x=3\)であるものを聞いているのはなぜでしょうか。
計算することとはちょっと違うことを意図しているんですね。
方程式の解とは?
方程式の解とは一体何なのでしょうか。
方程式を計算して出てきた結果、\(x=○\)が答えであれば、この\(x=○\)は何を意味するのでしょうか。
この時の\(x=○\)は、\(x\)に代入すると左辺と右辺[1]イコールの左側を左辺、右側を右辺と言います。が等しくなる数です。
つまり方程式の解とは、与えられた式に代入すると、左辺と右辺が等しくなる数と考えると良いと思います。
と、言うことは、この例題では\(x=3\)を\(x\)に代入して、その式の左辺と辺が等しくなるか、それとも異なるのかを確かめればOKということになります。
ア\(x+3=5\)の左辺に\(x=3\)を代入してみましょう。
左辺\(=3+3\)
\(=6\)
右辺は5なので、左辺と右辺は等しくないので、アの解は\(x=3\)ではないということが分かります。
同じように残りの方程式もみていきましょう。
イ\(-2x+1=-3\)に\(x=3\)を代入します。
左辺\(=-2\times 3+1\)
\(=-6+1\)
\(=-5\)
右辺と異なるので、イの解は\(x=3\)ではないことが分かりました。
ウ\(-x-1=-2x\)は左辺と右辺の両方に\(x\)があるので、右辺と左辺の両方に\(x=3\)を代入します。
まずは左辺に代入してみます。
左辺\(=-3-1\)
\(=-4\)
右辺にも\(x=3\)を代入します。
右辺\(=-2\times 3\)
\(=-6\)
左辺\(\neq\)右辺となったので、\(x=3\)は解ではありません。
最後にエの\(3x-2=x+4\)に\(x=3\)を代入します。
左辺に\(x=3\)を代入します。
左辺\(=3\times 3-2\)
\(=7\)
右辺にも\(x=3\)を代入します。
右辺\(=3+4\)
\(=7\)
右辺=左辺となったので、\(x=3\)がエの方程式の解と言うことが分かりました。
よって答えはエということになります。
まとめ
今回の記事では方程式の解が何なのかについて書いてみました。
方程式の解って、計算をして出てきた\(x=○\)だと思っている子が少なくありません。
普段の計算問題などでは、このくらいの理解でも困ることはありません。
しかし、1次方程式を中学1年生で習って、中学2年では連立方程式、中学3年では2次方程式を習います。
方程式の解が何かということが分かっていないと細かなところでひずみがでてきてしまいます。
高校生になるころには、方程式が複雑で何をいっているのか分からないなんてことにもなりかねません。
方程式の解がどんな意味なのかということはとても地味なことに見えると思いますが、後々の数学の混乱の元になりがちです。
きちんと方程式の解が何を意味するのか分かることはとても大切ですよ。
References
↑1 | イコールの左側を左辺、右側を右辺と言います。 |
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